きっと笑うぜ最後には

どこかのドルオタが感情を吐露している

在庫一掃セール①ガムテ

スマホ内活字在庫一掃セールです。1年半前に書いてそのまま上げる気にならなかったガムテの衝撃。

 

 

 

SixTONES、デビュー3年目、6枚目のシングル
「共鳴」
こちらの通常盤に収録されている「Gum Tape」という曲について、肯定的に喋ります。

もし私のお喋りを読んでくださるかたで、SixTONESをあまり詳しく知らないという方がいらっしゃったら、とりあえずこの動画だけ見てください。


https://youtu.be/C6G6lo6359Y

 

見てもらえば分かる通り、SixTONESというグループは全員歌います。しかし特に真ん中の2人、ジェシー京本大我は飛び抜けて歌のスキルが秀でておりまして、外部の舞台で歌唱したりなんかもします。当然、この2人がグループのメインボーカルで、支柱で、根幹で、ダブルセンターです。
SixTONESはメジャーデビュー3年目ですが、グループ自体はもうすぐ丸7年。
その間もずっと、2人がメインボーカルです。

メインボーカルなんです。ジェシーと京本が、メインボーカルなんです。
歌唱パートが、多いんです。

 


でもなんだ、今回のこの歌割りは。

まずそもそも、SixTONESの多くの曲はジェシーの歌い出しで始まるわけですよ。9割、いや、9.5割はジェシーの歌い出し。
つい最近も雑誌で京本から「SixTONESの曲はジェシーが主人公」という発言が出たくらい、SixTONESの曲の色を決めるのはジェシーの役回りだったはずです。
ところがどうだ、Gum Tape。
最初に聴こえるのは田中樹の声です。ジェシーはほんの一瞬、台詞のように歌うだけ。
そしてAメロ前半は田中のソロ。
初聴のときは大層動揺しました。だって待てど暮らせど樹の声しかせん。えっ、樹パート、長!?もしかしてもうこのあとほとんど歌わんとかある!?ここで歌いきりか!?
と、思ったところで後半の森本ソロです。
もうここで察しました。「まさか、ブロックごとソロ回しか」と。
サビ直前までほとんどジェシーが出てこない。わりと異常事態です。
SixTONESの「核」たる声を持つ京本も、サビ後半でやっとソロです。完全に異常事態です。

もうガチガチに緊張しながら「さすがに2番は京ジェだろ……」と思っていたら、来ました。
髙地が。

ハイ?

こーち!?!?!?えっ、え!?!?!?
動揺する私を置いてきぼりにして、髙地もワンブロック歌いきります。え、上手いな!?!?!?いつの間にそんな歌唱法身につけた!?!?!?

ここまで来たらさすがに分かります。
後半ブロック、予想通り松村が歌いきります。音域広いね……。

Bサビ直前、先ほどジェシーパートだったところを京本が。
サビ後半、先ほど京本パートだったところをジェシーが歌って、とうとう2番まで終わってしまいました。
京ジェより長く歌ってんぞ、4人……。

さすがに最後は京ジェでばちこん決めてくるかな、と思いきや、間奏のフェイクは森本から始まるし。
ラスサビ直前も田中→森本→髙地→松村のソロ回し。

最後にソロがあるのも森本と田中。

結局この曲ひとつぶん、通してジェシーと京本がメインで歌うのはサビ前とサビ後半で、あとは終始ユニゾンとハモとフェイクです。
明らかに意図されている。「京ジェ」と「4人」で歌割りを分けられていて、そして、「4人」に比重が置かれている。

いや、ちょっと待てと。

こんな歌割りの曲、聴いたことないぞ、と。

SixTONESの曲の歌割りは、どうもレコーディング前にある程度固まっているようです。
時に「京本にしか出せない高音」が書かれていたりもして。
まさに適材適所。歌割りの平等性よりも、音楽のクオリティが求められています(先日放送されたドキュメンタリーにもその場面がありましたね)。
歌割りの多さは曲によって全く違っていて、それは「京ジェ」と「4人」というよりは、「6人」の中でそのパートに最もふさわしい人がその都度選ばれている、というのが今までの曲のイメージでした。

でも、ガムテはたぶん、違う決め方をしている。
恐らく意図して、京ジェを減らしている。


断っておきますが、私はこの曲、めちゃくちゃ好きです。
SixTONESがデビューして見つけた得意分野のひとつが、Curtain Call系譜の失恋系ミディアムバラードだと思っています。
その中で一番かもしれないくらい、めちゃくちゃ好きです。
音も、歌詞も、すごく好き。

ただ、歌割りが衝撃すぎた。
京ジェが、あの京ジェがこんなに歌わない曲が現れるなんて。

もちろん、いつかは来るだろうなと思っていました。
これからの長い長い音楽の旅の中で、京ジェをあえて減らす曲も、そりゃ出てくるに決まってる。

でも、こんなに早く来るとは思ってなかった。
デビュー3年目、まだ、たったの6枚目。アルバム入れても、8枚。
総曲数が100に満たない今、来るとは思ってなかった。

こんなに早く、これが出来るSixTONESはすごいし、これをやろうと思ったSONYもすごい。
たぶん、グループ的にもレーベル的にも、ちょっとしたチャレンジなのだと思います。

だって、京ジェに任せておけば正解出るんですよ。
2人は上手いから。ただ上手いんじゃなくて、努力することを知っていて、音楽を愛していて、音楽に愛されたシンメだから。
京ジェに歌わせておけば、もう、それなりのクオリティは出るわけですよ。
実際Gum Tapeでも、大事な大事なサビ直前と後半は、京ジェしか歌っていないわけです。公式HPで聴ける試聴では、普段通り京ジェが無双しているパートしかないわけです。そりゃもう大正解。当たり前に100点。そう、当たり前に100点を出せる。

でも今回は、試聴以外のほぼ全てのパートを京ジェ以外の4人が任されていて。
そして4人もちゃんと、100点を出している。

どう考えても、進化で、チャレンジで、そして成功です。


ガムテという曲が6人に提示されたのはいつだったのか(CITYの候補曲だったというのは雑誌で読んだ)。
誰がこの曲を推したのか。
歌割りはいつ決まったのか。
どうやってレコーディングしたのか。
完成を聴いて何を感じたのか。

全部知りたい。
この曲の存在が、もしかしたら、SixTONESの音楽の変化なのかもしれないから。

 


この曲をこのタイミングで出せるSixTONESには、無限の可能性を感じます。
こんなに10年後が楽しみなグループ、他にない。

だから10年後も、その先も、6人で歌っていますように、と。
願ってやみません。

やっぱり歌うなら6人だよな!
なんつって。

 


追記:歌割りだけで長々と喋りましたが、そもそも音楽としてもSixTONESの今までからは離れている曲ですよね。
ラップ調で日本語詞。どこかファンタジックで概念的ないつもの音楽とは違って、リアリティ溢れる具体的な歌詞。
「ジャニーズが歌う失恋曲」としては聴いたことがあるような気がするけれど、「SixTONESの曲」としては全く聴いたことがない音。こんなにグロッケンが可愛らしく切なく輝く曲をSixTONESが歌う未来、マジで想像してなかった。
この曲がSixTONESの持ち歌のひとつになった世界、控えめに言って最高だと思います。定期的にパフォーマンスしてくれ……。あとMV作ってくれ……。SONYは言い続けてるとマジで作ってくれる可能性あるからめちゃくちゃ言うけどMV作ってくれマジで……。